2011/07/07

石巻のために

「災害復興支援SBSネットワーク」が取り組むボランティア活動のもう一つの働き、石巻での支援活動があります。多くのボランティアを送れずにいますが、是非この地での活動のために祈りに覚えていただきたいのです。機会があれば実際にボランティア活動に加わっていただければと思います。

出発点は「祈りの家キリスト教会」(代表:阿部一)からでした。「祈りの家」は水明地区にあります。ここは津波の影響のないところとされていたそうですが、今回の大震災、その津波による被災を逃れることはできませんでした。ライフラインが回復するに従って、避難されていた阿部さんたちは不自由な中でも自宅に戻り、地域の方々への支援活動が始まり、今日に至っています。

そしてその支援活動の広がりとして、この石巻で津波被害を受けた住宅の修復のために、ヘドロかき出しや補修、地区周辺の清掃等があります。この働きのためにもう一人のリーダーシップを持ち取り組む方がいます。日本ルーテル同胞教団の宣教師、D.ベンソン宣教師です。

当初、本校に集まったクラッシュジャパンの一員として取り組んでいましたが、現在はフリーになって、サマリタンパースを中心に、いろいろな方々、国内外の諸教会からのボランティアグループ、団体と協力しながら活動の輪を広げています。

ベンソン宣教師が石巻に関わるようになるきっかけ、接点は「祈りの家」にありました。ルーテル同胞教団のメンバーである一人の姉妹が仕事上の関係で石巻に来られ、阿部さんたちのグループで信仰が育まれていたのです。そのような友好関係もあり、ベンソン宣教師は、ここ石巻での活動、「祈り家」支援を中心に取り組む決断をされました。そしてその活動を着実に広げてきたのです。

これまでサマリタンパースをはじめ、各団体、諸教会、国内外からの大勢のボランティアが支援活動に参加しています。災害時における教会のボランティア活動のあり方における一つ範例になっています。

今週はSBSネットワークの関係で、アメリから修復活動の次の段階に進めるために、建築に技能を持つ者が技術支援としてやってきました。当初はグループで参加する予定でしたが、結果的に一人となりました。リーダーのベンソン宣教師の片腕として、限られた日数でしたが支援活動に従事し、今日、その一区切りとなります。一昨日は指を怪我をして帰ってきたので、破傷風感染のことでちょっと心配しましたが、彼は何年か前に予防接種を受けているので大丈夫だというのです。

何より、この石巻での活動の素晴らしさは現地の人が中心となり、被災者の思いを大切に、一歩、一歩、丁寧に修復に励んでいることです。ボランティアの自己満足ではなく、被災者の満足を、量的な記録ではなく、質的な評価に耐える活動を、何より、聖書規範に基づく、価値観の共有と、信頼関係を築く取り組みをしておられることです。

現在は石巻港の西、新館という地域がその活動の場になっています。その誠実な取り組みのゆえに、人から人へと伝わり、活動の場が広がっています。何よりも地域の方々との信頼関係が深まり、神の民としての教会、またクリスチャンたちに対する信頼度が高まっていることです。必ず神の良き業がなされるに違いと期待しています。

教会が、クリスチャンたちが他日に備える意味でも、この地での取り組みは意味のある体験になると思います。ボランティアの一つに加えていただければと思います。また中心になって働いている現地の阿部さんや、ベンソン宣教師のリーダーシップのために祈っていただければと思います。

なお、石巻には多くの諸教会、団体が教会開拓を願って励んでいます。聞いているだけでも長老系の教会、バプテスト、キリストの教会、JECAの教会等々様々です。多くの人材、十分な資金を持って取り組んでいるグループもあります。願わくば、諸教会、教団教派が協力して取り組めたらと思います。これも大きな祈りの課題です。

0 件のコメント:

コメントを投稿