2011/09/11

変化に対応する

8月後半から、9月第一週にかけて神学校の働き、行事等が続きました。本業をおろそかにしてボランティア活動は成り立たないわけで、当然と言えば当然なのですが、両立の厳しさを覚えるときでもありました。

ちょうどこの時期、8月から9月にかけて、とりわけ南三陸町に限って言えば大きな変化があります。第一次避難所はすべて閉鎖され、被災者のほとんどは仮設住宅に移ったことです。また自主避難者も、私たちが関わってきた地域を見る限り、ほとんど仮設に移ったようです。

共に活動をする中澤牧師と共に南三陸町の仮設住宅のいくつかを訪問させていただきました。また仮設住宅に対する行政の責任者とも面談する機会が与えられました。明確なのは、被災者がいかに自立の生活を取り戻せるかにあります。現実には自立の道のりは容易ではないのですが、しかし、闇雲に物を提供していくだけの支援ではなく、その先を見通した支援の取り組みが必要です。

仮設住宅は町内だけでも50箇所を超えますし、10数戸単位から、200戸を超える大きなところまで多様です。避難所は支援を必要とされる方々の全体が見える訳ですが、仮設ではそうはいきません。それなりの信頼関係を持たないと続けられないだろうし、どう取り組むか知恵を必要としています。

単純には支援物資を持って戸別訪問することも考えられますが、避難所のように同じ手法では効果的な支援は実現できないのではと思います。

これまで関わってきた方々を通して的確な情報を得ながら、対応していくべきでしょう。また行政側にも方針があり、その支援の原則をある程度、共有しながら取り組まないと閉め出されてしまう可能性もあります。やはり、もう少し長い目で着実に取り組んでいきたいと思います。

9月初めに、これまで定期的に協力してくださっている「イザヤ58ネット」の皆さんの協力をいただきながら、在宅避難者の世話をしていた大森地区の皆さんと「お茶の会」を設けました。中心になってくださった佐藤さん宅に、班ごとに連絡係を引き受けてくださった方々に声がけをしていただき、集まっていただきました。

3.11大震災の当日、そしてその後、それぞれが、それぞれの恐怖や苦痛、また悲しみを体験されました。一時間、二時間、途切れることなく話される話しをじっくりと受けとめました。このような繰り返しの中で、心の傷が癒されていくのだろうと思います。未だに、すぐそばの海岸を散歩するのを躊躇し、あえて山の方を歩いている方々もいます。改めて「傾聴」の重要性を覚えました。これもまた大切な支援の一つです。何よりも地元にいる方々が元気になり、そして地元の支援を必要とする人々を支える活動が生まれればと願っています。

引き続いて、今週から、アメリカ、オレゴン州にある日本人教会メンバーを中心としたチームが二週間(9月11~23日)ボランティア活動に取り組みます。南三陸町での図書館再生の活動が予定されています。全国から贈呈された書籍の整理に取り組みます。町の図書館は今回の津波で完全に流され、現在、トレーラーハウスなどを用いて仮設の図書館がオープンし始めています。そして次週は石巻でも作業奉仕をする予定です。その合間に「お茶の会」を行えればと願っています。

0 件のコメント:

コメントを投稿