2011/06/09

新たなプロジェクト2

新たな情報を得て:

最近、取り組み始めた南三陸町の新しいプロジェクトについて、新たな情報を得て再考すべき課題が生じました。先週、訪問したときに得た要請に基づき、昨日8日(水)に津波被災した方々のためにズボンと下着を届けようと訪問しました。ところが情報に正確性を欠いたこともあり、被災した婦人たちだけでなく、その周辺の婦人たちまで、総勢50名ほど集まっていました。

幸い、地元の婦人で、リーダー的存在のFさんの機転と協力で、被災した方々とそうでいない方々に分けていただき、混乱なく対応することができました。今回は集まった方々に各種、各サイズのズボンを見ていただき、必要としている方々に記名していただくことにしました。一人だけの場合はそのまま渡し、複数の方々のために、数名の場合だけに限って、互いに譲り合って受け取っていただき、そして記名していただいた方々のためには次回、お渡しすることを約束しました。下着や肌着類は津波被災の方々にすべてお渡しすることができました。前回の訪問の時に泥水のシミの付いた肌着を見せていただいたとき、その必要性を実感していたのです。

生活状況の変化の中での被災者優先の支援活動:
今回、ここ旭が丘には水道が回復したと聞き、一応、ライフラインは回復したことになります。しかし、水道は塩分や砂が混じっていて飲み水には不適当のようです。そして、宅急便が動いていますし、生協の家庭班とか商品配送サービスが可能のようです。ですから、経済的にゆとりのある方々は、ある程度の生活は維持できるということです。

この旭が丘は避難している被災者(40世帯)と被災者ではない住民(160世帯)、その中には被災者を受け入れている方々がいて、被災者と被災を免れた方々と共に住む特異な場所です。今回集まった人々の動向を見て、この旭が丘における支援活動は、優先順位として、まず被災した方々を対象にすべきだということがよく分かりました。しかし、仮に家屋の被害は全くなかったとは言え、今回の震災で職を失った方々もおられるようです。ですから単純に家を流された人、そうでいない人と分けてしまうことの困難さもあります。それだけに、今後も支援を続けるとしたら、よりいっそう知恵深い手法が求められます。私たちは単に欲しい物資を闇雲に渡してしまうという支援ではありませんので、よりいっそう正確な情報を得る取り組みの必要を覚えております。

支え合う共同体:
今回の衣料品の提供において、おそらく直接の被災者ではない方だろうと思いますが、多少でも代金を払ってでもいいので、衣料品を分けて欲しいと申出られた方がいます。理由は近くに店がなく、買いたくても手に入れられないというわけです。ならば、私たちは商売人ではなく、本当に困窮している人たちを支援することが目的ですので、先ほどのような方々に必要な物は提供するが同時に、支援金として自由に寄付していただき、それらを必要している方々への資金にすることも一つの方法ではないかと考えています。

日が経つにつれ、被災された方々は順次、仮設住宅に移っていくだろうと思われます。数日に前にニュースでも取り上げられていましたが、南三陸町では仮設住宅への入居が決まっても、その70パーセントの方々が実際には入居していないことが問題になりました。その理由は自立に対する不安があることです。つまり、避難所から出ることで救援物資は得られなくなり、自分で調達するのは困難であるとか、収入がないとか、水道がまだ回復していない、また車がなく行動できないといった理由があげられています。いずれにせよ、ここでつながった隣人には、仮に仮設住宅に移ったとしても不安がないように、自ら前に一歩踏み出せるような支援を実現することができたらと考えています。具体的にそれをどう実現するか新たな課題です。

今後の支援の方針を定めるために、明日10日(金)、次週14日(火)~15日(水)にボランティアチームと共に訪問し、本当に必要としている方々の情報を得るように、また地域の皆さんにも協力を得られるように取り組みたいと願っています。

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